公益社団法人 全国建築物飲料水管理協会 北関東支部

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貯水槽設置の重要性

貯水槽設置の重要性vol.1

# 写真は耐震補強を施したFRP製受水槽

貯水槽は、おおむね受水槽と高置水槽に大別されますが、建築物の規模などによっては中間水槽や副受水槽などを設置する場合があります。

形状は角型、丸型、楕円形などがありますが、いずれも機能は同じで、材質はFRP製、鋼板製、ステンレス製が大部分を占めており、その他に鉄筋コンクリート製、木製のものがあります。

このたび平成23年3月11日の宮城県三陸沖を震源とした東北地方太平洋沖地震におきまして、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、心より深くお悔み申し上げます。

先般(平成23年5月)阪神・淡路大震災の記憶の風化が懸念されている今日、震災当時の状況や復興の様子を伝える神戸「人と防災未来センター」を訪れて参りました。

当時の記録によると、

○断水は92.5%

○平均断水日数は22日

水道漏水も場所によっては貴重な水源になったそうで、道路の水道本管破裂箇所に溜まった水を、被災者の方々が手ですくって水を飲まれている写真を目の当たりにすると心が痛みました。

大きな被害を受けた地域では、地震直後から男性の3割が消火活動に参加されたそうです。神戸市長田区西代市場火災では、200人以上によるバケツリレー、倉庫を壊して延焼を防ぐ、破壊消防も展開されたそうです。

「水が出ない」呆然とする隊員たち

という見出しの資料がありました。

水道管被害による漏水のため、消火栓は使用不能。使用できたところもすぐに水はつきた。防火水槽のほか、プール、河川、ビルの水槽等の水を使用。神戸市長田区では海水を利用した消火活動が実施されたが、ホースは通過車両に踏まれ、何度も破裂した。」

「神戸市の公設防火水槽は119基あったが、うち17基は使用不可だった。」とありましたが、その内訳をみると、水槽が被害を受けて空の状態になったため使用不可は2基のみ。ほかは火災拡大により消防車が近づけなかった等であります。

貯水槽は、日常生活のため水を供給することのほかに、震災等非常事態においても貴重な水源、そして消火のためにもたいへん重要であることが明らかです。

ライフラインとしての貯水槽の価値を今一度見直し、適正な管理を行うためにも、全水協 東関東支部会員は皆さまの安心な暮らしのお役に立ちたいと強く思っております。

貯水槽設置の重要性vol.2

#

昨年(平成22年)は阪神淡路大震災の15年目にあたります。年頭に当協会も、当地をたずね、当時の様子が今でもたくさんの傷跡を残していることを改めて知り、子供たち、お年寄りの方の当時の気持ちをしたためたメッセージを拝見して参りました。

ほとんどの人々が「水」に対する強い表現でした。飲む水・トイレの水等、生活に密着した「水」が使えない事が如何に不便で、また生きる上で大切だという事を教えていただきました。

このたび3月11日の宮城県三陸沖を震源とした東北地方太平洋沖地震におきまして、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、心より深くお悔み申し上げます。

東京都では近年、貯水槽施設の撤去が進んでいるこの現況を、しっかりと見直しをしなければならないと強く関係機関に訴えたいと思います。

生活にまず欠かせないのは「水」です。直結方式では、埋設管も大被害を受け、当然停電もあり、増圧ポンプも停止し、インフラが整備されるには、被害の状況にもよりますが、相当の期間「水」の供給が断たれ、高層ビル、高層マンションも乱立している今の東京は計り知れない大パニックに至ると恐怖心さえ覚えます。

埼玉県ではこのたびの東北地方太平洋沖地震の翌日、地域の小学校等の高置水槽(高架水槽)への満水の指示を出したと伝え聞いております。停電になったときにも水が建物に供給できるようにとのことからです。

「貯水槽」を設置し、耐震対策をすれば、阪神淡路の方々、このたびの東北地方太平洋沖地震で「水」という重要なライフラインの確保に困っている方々が困った悲しい出来事は少しでも避けることが出来ると確信します。

小規模貯水槽も含め、これらが生活に、災害時に絶対必要だという事を認識していただきたく、説にお願い申し上げるとともに、全水協 東関東支部は皆様のライフラインをしっかりとお守りするのだ、という強い信念で今後も邁進する所存でございます。

このたびの東北地方太平洋沖地震被災地におきましては、被災者救助や災害対策に全力を尽くしていらっしゃる関係者皆様に敬意を表し、私たち 公益社団法人全国建築物飲料水管理協会東関東支部会員といたしましても、微力ながら被害にあわれた施設、設備の復旧活動、情報の提供などを通じて被災された方々のお役に立てますよう努力してまいる所存でございます。

被災地におかれましては、一日も早く普段の生活に戻れますよう、皆さまのご無事を心よりお祈り申し上げます。

私たち全国建築物飲料水管理協会は、貯水槽・高架水槽・受水槽の清掃及び衛生管理に関する技術の向上や、飲料水槽の清掃管理業者の健全な育成に努め、ビル等における飲料水の衛生的供給を図っている厚生労働大臣指定団体・登録機関です。